ヴィレの個人用呟き備忘録。美術や読書なんかを中心にまとめるよ。
読むのならあまり信用しないで、気になったら自分で調べた方が良いよ。
飽き性だからいきなりやめるかも
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講談社、徳井淑子「色で読む中世ヨーロッパ」読了。12世紀以降の中世ヨーロッパでの色のあり方を基本として意味合いを探る。自分は絵画の方面から探りたくて読んでみたのだけど、内容は服飾や文学寄り。絵画と服飾の色は似ているけど、顔料と染料で違うんだったなぁと思いつつ
例えば「キリスト教の修道僧の服装を想像して何色が思い浮かぶか」色々あるがそれは皆宗派が別れ、黒→ベネディクト修道会、白→シトー修道会、灰→フラン チェスコ会であり、それぞれ黒僧、白僧、灰僧と名が付いている。いずれも色彩を排除した清貧の色を表している。ドラクエでは僧侶は青だったんだが
この無彩色の流れは16世紀の宗教革命辺りで聖像破壊(イコノクラスム)と共に色彩破壊(クロモクラスム)というのが行われ、明るい色を不道徳とする流れ があったかららしい。それ以前12~13世紀は教会にステンドグラスが用いられたんだけど、それも色の解釈の違いによるとの事
本書では主に無彩色、赤、青、緑、黄、縞(ミ・パルディ)で章立てて説明しているが、個人的に面白かったのが黄色について。西洋人は昔から黄色嫌う人が多 いんだよね。日本人はイエローモンキーだし、裏切り者ユダの色も黄色、ユダヤ人の印も黄色のワッペン、ペテン師の象徴のキツネも黄色
だが、ここまで黄色が嫌われているのに本書ではその理由はわからないと纏めているので惜しいなぁと思う。結構例に出しているのは面白いのだけど、あまり納 得できないのは図版が白黒だからか。そういえば印刷本の無彩色表現もプロテスタント的禁欲主義と関係しているのではとも書いてあったっけ
禁欲主義って書くとなんか語弊があるな。「プロテスタントの禁欲」ですね。あとはシシルの「色彩の紋章」の引用がめちゃくちゃ多いので、作者の解説よりも「色彩の紋章」読んだ方が早いんじゃないかと思う…下手に現在の例を交えない方がわかり易かったんじゃないだろうか…
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