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ヴィレの個人用呟き備忘録。美術や読書なんかを中心にまとめるよ。 読むのならあまり信用しないで、気になったら自分で調べた方が良いよ。 飽き性だからいきなりやめるかも
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ゲーテ形態学論集・植物篇 (ちくま学芸文庫)

ちくま学芸文庫、ゲーテ「形態学論集・植物篇」読了。形態学とは生物の構造と形態に関する学問である。ゲーテとブルダッハにより提唱された新しい学問であり、進化論の先駆けとも言われている。形態や発達の変化を知る事は現代の生物の分類の基礎や進化論となる

古い時代の形態学者は現在の形態が共通の先祖から枝分かれした結果とは考えず、生物の中に理想とする形態や原型を当てはまる事が問題になった。生物の中に プラトンでいうイデアのようなものを見出そうとした。ゲーテは植物における原植物(Urpflanze)を見出そうとした

植物学断章においてゲーテは「全ては葉である」という一文から論を展開している。花は葉の変化したものであり、地面の中で水を吸う葉は根であり、拡張する葉は茎であるとしている。このように同一の器官が多種多様に変化する作用を植物のメタモルフォーゼといった

このメタモルフォーゼ(変態)には規則的、変則的、偶然的の3種類がある。規則的変態は正常な変態の事である。偶然的変態とは例えば虫瘤のようなものであり、ここでは扱わない。変則的変態とは逆行的変態とも言い、規則的変態、偶然的変態以外のメタモルフォーゼの多くの事を言う

変則的変態の例として貫性のバラが挙げられる。これはバラの中心からまた蕾が出たり葉が出てきたりする奇形の事であり特に園芸品種においてよく見られる。 バラの原種は5枚の花弁と多数の雄蕊を持つが、園芸品種はこの雄蕊が花弁に変化したものを人為的に作り出しているからである

ミュージアムショップに行くと何故かだいたい置いてあるゲーテの論集。「全ては葉である」という前提と「メタモルフォーゼ」というのがキーワード。面白い けど難しい。貫性のバラは放射能の影響か?みたいに騒がれてた時期があったね。ヨーロッパでは縁起が良いものとされているらしい

Voir venir les choses est le meilleur moyen des expliquer.
事物の由来を知る事は、それを説明する最良の手段である
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