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ヴィレの個人用呟き備忘録。美術や読書なんかを中心にまとめるよ。 読むのならあまり信用しないで、気になったら自分で調べた方が良いよ。 飽き性だからいきなりやめるかも
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La Biblioteca di Babeleシリーズ第22巻、ホルヘ・ルイス・ボルヘス「パラケルススの薔薇」読了。突如として巻数を無視したのはただの気まぐれ。シリーズの中のエキ ストラ本で編纂者の短編も編んでしまおうという編集者もとい図書館の裏館長の粋な計らいで編まれた叢書

表題他、「一九八三年八月二十五日」「青い虎」「疲れた男のユートピア」「等身大のボルヘス」「ボルヘス年譜・書誌」収録。4つの短編にインタビューあ り、年譜ありのこれまでと趣向が変わった編まれ方が成されている。個人的には表題の話と「一九八三年八月二十五日」が好きだな

何より素晴らしいのは、「個人図書館(Biblioteca personal)」っていうボルヘスの選書百選をキオスクで売ろうっていう企画があったんだけど、そのリストが収録されている事。錚々たる面々の聞いた 事もないような作品群の中に何故か「伊勢物語」ボルヘス、本当にすごい

「百歳にもなると、人間は愛や友情に頼らずにすむ。様々な災厄や不本意な死に怯える事もない。芸術や、哲学や、数学のいずれかに精進したり、独りでチェスの勝負を楽しんだりする。その気になったら自殺する。人間が己れの生のあるじならば、死についても同じである」

っていう文が「疲れた男のユートピア」の中に引用文として載ってるんだけど、何の引用だろう。この人なら勝手に架空の本作ってそこから引用したりとかしそうなので深追いはしないけど

ボルヘス作品には迷宮のイメージが付き纏うのだけど、それはボルヘスにとって困惑の象徴らしい。迷宮って耳馴染みのある言葉だけど、史実としては未発見 だって和泉雅人「迷宮学入門」に書いてあった。繰り返し同じような道を通る事の困惑や、方向転換の多さの困惑はボルヘス的だと思う
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