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ヴィレの個人用呟き備忘録。美術や読書なんかを中心にまとめるよ。 読むのならあまり信用しないで、気になったら自分で調べた方が良いよ。 飽き性だからいきなりやめるかも
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ありな書房、幸福輝「ピーテル・ブリューゲル―ロマニズムとの共生」読了。ブリューゲルをロマニズムと伝統的フランドル絵画の両面から述べた本。当時のフランドルはイタリア文化が主流なんだけど、ブリューゲルの作品にはあんまりイタリアっぽさがないねという話。イタリア文化というのは人文主義の事ね(多分)

ブリューゲルもイタリア留学をしてたはずなんだけど、その後も風景画や農民画が多いのはどうして?という事。素描は残ってないかもしれないけど「バベルの 塔」なんかは明らかにコロッセウムがモチーフじゃない、隠蔽というのは過言じゃないかという印象。多分、僕も少し読み飛ばしてる点があると思う
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河出文庫、ブコウスキー「死をポケットに入れて」読了。本持っててもぱらぱら読む程度でちゃんと読み終わったのは初めて。入門編でこれはどうかと自分でも思うけど、格好良かった。72歳が書いたと思えない。本当は「尾が北向けば…」を読みたいけど絶版かね?
講談社現代新書、森毅「数学で何を学ぶか」読了。「数学は芸術か」という項目を読んで、以前読んだ本だと思い出した。確かその時は中学生で数学アレルギーを治すべく読んで、むしろ症状を進行させてしまった本だった。そして再発。すごく易しい言葉で書いてあるけど、専門用語多いから、初心者向きじゃないんだよ…

「数式無しで数学の説明をする事は数式を使う事よりも高級」らしい。僕の浅薄な脳味噌では数式すら理解に至らない。それこそ「ストイケイア」みたいな古典中の古典から始めなきゃ無理
岩波文庫、ガルシン「紅い花」読了。「紅い花」「四日間」「信号」と「夢がたり」「アッタレーア・プリンケプス」の雰囲気のギャップに少し吃驚。「アッタレーア」なんかは絵本にしても良いんじゃないかと思う。相変わらずロシアの作家は結末が暗いな…

ここで言う「紅い花」って言うのはケシ(文中では罌粟)の花。ボードレールの「悪の華」もケシの花だ。別に二者に何の関連も無いけど、ケシの魅力に憑かれてしまった感はあるね。美しいものには棘だけでなく毒だってある
淡交社、アメリア・アレナス「なぜ、これがアートなの?」読了。題名の軽さに似合わず内容が濃かった…抽象画は僕の 想像以上に神経を使って描いているのだと言う事、鑑賞者にある程度の眼が必要だとわかった。でもカラー印刷なのに色の違いが少しわかりにくい…

ソフィ・カルの「盲目の人々」と言う作品、生まれた時から目の見えない人達のポートレイト、文章、その人が美と感じた写真で作られたインスタレーション。文章はその人達に「美とはなんですか」を聞いた答えが書かれている

子供「緑色ってきれい。だって僕が好きになるものは、いつでも緑色をしているんだって。草は緑色、木も葉っぱも自然も……。緑の服を着るのも好き」
父親 「夢の中で私の子供を見た。彼は十歳。パジャマを着ていた。私を見て微笑み、私に向かって歩いてきた。とてもきれいだと思った」
本文から抜粋

最初はすごく残酷な質問だと思った。目が見えないのに見えるものを「美」の対象にしているんだという事に何とも言えないような気持ちになって、彼等が言っている事を考えていたらなんか涙が出てきた。すごく綺麗だと思った。見えないのに、見えるんだ。美しい事は眼だけのものじゃないんだと再認識した

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