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ヴィレの個人用呟き備忘録。美術や読書なんかを中心にまとめるよ。 読むのならあまり信用しないで、気になったら自分で調べた方が良いよ。 飽き性だからいきなりやめるかも
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“象徴(シンボル)形式”としての遠近法 (哲学選書)

哲学書房、パノフスキー「<象徴形式>としての遠近法」読了。本文に対して注釈の方がページが多くて、本壊しそうになった。他の分野(算数)に興味があって手を出せずにいるなら興味のある側面(美術)から触れれば良いじゃない

中心遠近法はユークリッド空間(ユークリッド幾何学の場となる空間)を形成する事で成立しているけど、それには大きく2つの前提が必要となる。
1「我々が ただ一つの動く事のない眼で見ている事」
2「視覚のピラミッドの平らな切断面が、我々の視像の適切な表現とみなされてよいという事」

こう書くと難しいけど、我々の眼というのは眼球という名が表す通り球体であるため(カメラのレンズも同様に)、周辺部が湾曲する(網膜像)のが普通なのだ けど、平面上に遠近法を用いて描かれた画像は視野が球面であるという事を見落としている、という事を言っているのだよね、多分

エンタシス(円柱の下部から上部にかけて徐々に細くする構造)だって、視覚的な安定を生み出すための構造だし、昔の人の方が眼に忠実だったんだろうな。今 世の中に出回ってるパース講座とかは定規ありきの世界を作り上げている。絶対的に作品のサイズが違うというのは勿論あるんだろうけど

「……全ての線は、たとえどれほど真っ直ぐな線でさえも<瞳の真正面に>、眼に対して真っ直ぐ置かれているのでなければ、……必ずやいくらか 曲がって見えるものである。それにも関わらず画家達は一人としてこの事を信じない……芸術家の先生方よ、この難問をお解きあれ」ヴィルヘルム・シックハル ト
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