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ヴィレの個人用呟き備忘録。美術や読書なんかを中心にまとめるよ。 読むのならあまり信用しないで、気になったら自分で調べた方が良いよ。 飽き性だからいきなりやめるかも
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ガラスの動物園 (新潮文庫)

新潮文庫、テネシー・ウィリアムス「ガラスの動物園」読了。去年2011年はテネシー・ウィリアムス生誕100周年で、舞台とか色々やってたみたい。まえがきで「” ガラスの動物園”は”追憶の劇”である」描かれていた通り、登場人物は過去や空想の世界で生きている感じ。明るい話ではない

ガラスの動物園っていう題名が綺麗。一番のお気に入りのユニコーンの角を憧れの人が折ってしまった場面のローラの台詞が切ない。「この子、手術をしてもらったんだと、そう思えば、いいんでしょう。角を取ってもらったおかげで――変わりものの引け目を感じなくてすむようになったんですもの」

戯曲なので場面の描写が細かく、映像が頭の中に描ける感じ。ガラスのユニコーンやブルーローズというローラのあだ名からも空想と現実の狭間というか何と言うか儚いイメージの作品でした。角の折れたユニコーンは本当に普通の馬の仲間に入れるのだろうか
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レオナルド・ダ・ヴィンチ 美の理想展に行ってきた。東京会場のみに「ほつれ髪の女」が初来日という事でそこが一番の見どころ。というか今回は9割が日本初公開なので目に焼き付けるように鑑賞してきました。レオナルドの作品を見る機会はなかなかないので楽しめました

全5章に渡る展示はどれもボリュームがあって良かった。特に3章「「モナ・リザ」イメージの広がり」はどこ見ても「モナ・リザ」だらけでなんか笑えた(も ちろんルーヴルの「モナ・リザ」はない)。どれも上手いんだけどレオナルドの印象が強過ぎてどこか違う感が否めず、やっぱりすごいなと思った

特に「アイルワースのモナ・リザ」は個人蔵の作品だけあって世界初公開、レオナルドの未完成作説もあり、これも見どころの一つ。本家「モナ・リザ」よりも若いのが特徴。あとこれも個人蔵の「岩窟の聖母」が来てて、日本初公開というのも見どころ
大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年に行ってきた。ロシアのサンクトペテルブルクにあるエルミタージュ美術館で、今回は16世紀から20世紀までの代表と言える作品が展示されている。教科書をなぞるような展示で、出品目録にそれぞれの世紀の解説が載っているのも嬉しい

16世紀=人間の世紀、17世紀=黄金の世紀、18世紀=革命の世紀、19世紀=進化する世紀、20世紀=アヴァンギャルドの世紀と5章立ての展示。ちな みにレオナルド・ダ・ヴィンチ展にあった「裸のモナ・リザ」(ここでは「裸婦」という題名だが)が展示されてるので比較すると面白いか

圧巻なのがマティスの「赤い部屋(赤のハーモニー)」、東京では30年ぶりの展示。想像してたより大きい。なんか誰かの家のどっかの部屋に飾る目的で描か れて、最初は緑の部屋で描かれたんだけど、赤に変えたんだよね。縁に緑が残ってるのは敢えてなのか。赤と緑の対比が美しかったです
群馬県立近代美術館「陶酔のパリ・モンマルトル1880-1910シャ・ノワールをめぐるキャバレー文化と芸術家たち」に行ってきた。アンコエラン(支離滅裂な人々)と呼ばれる新進芸術家の拠点であったシャ・ノワール(黒猫)というキャバレーを中心とした大衆芸術の展覧会

「芸術」を前面に押し出している訳ではなく飽くまで大衆文化に因んだ展覧会というのが良かった。展示もカフェ・コンセールやサーカス、影絵芝居のような19世紀フランスを代表する文化で楽しかった。当時の詩人や芸術家ってこんな生活してたんだなと

影絵劇場の再現があったんだけど、猫をイメージした劇場で可愛かった。あとプレイエルのピアノが譜面台がプレイエルのロゴのデザインで洒落た感じ。というか流石シャ・ノワール、グッズが黒猫だらけで可愛い。ただシャ・ノワールの看板猫のグッズがなかったのが残念

「モンパルナスの灯」みたいな雰囲気が楽しめて良かったです。メリエスの「月世界旅行」も見られるし。ロートレック好き、ナビ派、ポン・タヴェン派好きは是非。あとCharles Guillouxって人の作品が幻想的で綺麗でした
絵のある人生―見る楽しみ、描く喜び― (岩波新書)

岩波新書、安野光雅「絵のある人生―見る楽しみ、描く喜び―」読了。絵に関するエッセイ。絵を見る事を美術史や美学を取り入れつつ、著者のエッセイも含みつつ、絵を描く事を技能や構図や道具の事を取り入れつつ、エッセイを含みつつ。とても丁寧に書かれている

「絵というものはうんと費用のかかるものなのに、おそらくこの仕事に携わるのはひどく貧しい人達なのだという事に気が付き始めた僕は、そのために時々悲しい気持ちになる」ファン・ゴッホ

「ゴッホのこの生き方や考え方を見てくると、絵は生活のための仕事としてできればそれもいいけれど、本来は(頼まれたのでも命令されたのでもなく)自分が自分自身のためにやってきたのではなかったか、という原点に立ち戻って考える必要があると思います」安野光雅

「食べずには生きておれないように、あるいは寝なければ生きておられないような意味で、何かしなければ生きてられないほどのものが絵の他にあるでしょうか。そう思うのは、自己暗示か、それとも病気の一種かもしれないと思うほどです」安野光雅
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