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ヴィレの個人用呟き備忘録。美術や読書なんかを中心にまとめるよ。 読むのならあまり信用しないで、気になったら自分で調べた方が良いよ。 飽き性だからいきなりやめるかも
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国立西洋美術館「ラファエロ展」に行ってきた。今年の展覧会は本当に当たり年でルネサンスの三大巨匠が東京で見られる。中でも一番行きたかったのがこのラ
ファエロ展。今までも何回か来日した事はあったけど、20点近くが一つの場所で見られるのって日本で初めてなんじゃないかな

レオナルドやミケランジェロと比較すると若くして亡くなってる上にこの時代の人は壁画なんかも多いので、作品を移動するのが難しく展覧会が開催されるというのが稀なのです。見所はやはり「大公の聖母」聖母の画家と言われたラファエロ、表情の優雅さが素敵

この真っ黒の背景も専門家達の間で意見が分かれていた。最初から真っ黒だったのか、後世の創作か。最近の研究でこの背景は後世のものだという事が判明した
との事、もともとは窓のある室内空間が描かれていたらしい。誰が塗ったのかはわからないけど、この背景も神秘的でいいと思う

他にも自画像や「エゼキエルの幻視」「聖ゲオルギウスと竜」といった教科書レベルの作品が沢山。「エゼキエル~」と「聖ゲオルギウス~」はあんなに小さな作品だと思わなかった。本当に贅沢な展覧会でした。今の時期ならお花見ついでに見に行ってもいいでしょうね

個人的に嬉しかったのが、ミニ図版が売っていた事。15cm正方形サイズの図版は持ち歩くのも楽だし値段も良心的で今後の展覧会でも是非採用してほしいと思った。ナイスアイディアです。一緒に貰える紙袋もかわいらしいし
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東京国立近代美術館「フランシス・ベーコン展」に行ってきた。初めて行った美術館。近代美術は詳しくないのですが、今回のベーコン展は滅多に開催されない
らしいので行ってみました。主要作品の多くが美術館に収蔵されているのと、個人蔵の作品はオークションで高値で取引されてるから、らしい…

(でも昔の人の作品はほとんど美術館に収められてるだろうし、なんで展覧会を開催するのが難しいのかわかんない。近代美術ってそういうものなんかな?それともアジアだからなのかな?なんか混乱してきた)という事で没後アジア発の回顧展。三幅対(トリプティック)が多いので、ボリュームがあると思う

パンフにはベーコンの言葉「アーティストは、感情のバルブのロックを外す事ができるんだ。そうやって、絵を眺めている人達を、無理矢理にでも生
(life)に立ち戻らせる事ができるんだよ」とあるが、僕はベーコンの絵はちょっと気持ち悪くて苦手だ…気持ち悪い感情のバルブは外れたけど

今回の展覧会は回顧展でありながら「身体」に着目したテーマ展でもある。ベーコンの作品のキーワードとして挙げられるのが肉的な表現。身体を描く上で通常は骨格を意識してそこに肉付けしていくんだけど、ベーコンは骨ではなく肉から入っているのが特徴である

描かれている身体もなんかぷよぷよして硬さを感じなかった。身体は勿論それは顔にも及ぶ。恋人を描いた作品「ジョージ・ダイアの三習作」もかろうじて輪郭はあるもののまるでぶよぶよした肉塊みたいで襟付きの服が逆に違和感あった

作者の意向で、ほとんどの作品は金縁の額とガラスに入れた額装を施されている。ベーコンは「ガラス独特の存在感が鑑賞者との間に「隔たり」を生む」のを好
んでいたらしい。その効果を期待してか、ポストカードも金縁のついた袋に入れられて売ってる。袋のビニールもガラスの役割を果たしていると思う

キャプションには「暗い画面にガラスに映り込んだ鑑賞者の姿を意図してたんじゃないか?」っていうのに対し「そんな事ない。映り込まないガラスがあったら
いい」と一蹴してた。一応あんまり映らないガラスに入れた作品もあったけど。鑑賞者の間違った深読みが恥ずかしくなっちゃうね
森アーツセンターギャラリー「ミュシャ展 パリの夢 モラヴィアの祈り」展に行ってきた。2010年に「生誕150年記念
アルフォンス・ミュシャ展」に行ったので、その時に軽く勉強していたんだけど、今回の展示はそれよりもさらに深い。キャッチは「あなたが知らない本当のミュシャ。」

1897年のリトグラフ「夢想」と1927年~35年頃「ヤロスラヴァの肖像」の二つ折りのパンフレットが飾れそうなくらい綺麗。パリ時代の美しくて女性らしい作品と、チェコ時代の力強い作品が対照的でいい。ミュシャと言えば綺麗、可愛い、アールヌーヴォ―!といった感じを打ち消すような力強い瞳

ポスターは勿論、今回の展示は油彩や写真、素描、宝石と多岐に渡る。特に油彩が多くて、ポスター風の作品しか知らない人にとってはかなり新鮮だろうなと思
う。目玉はシルクサテンに刷られた「四芸術」で日本初公開。普通は紙に印刷するのに布というのが珍しい。習作(下絵?)と一緒に展示されてた

ミュシャは連作が多いけど、ちゃんと並べて展示されてたのが良かったなぁ。「四芸術」「四季」「四つの宝石」「四つの星」とかね。やっぱり四つ並ぶと圧巻。ここら辺はポストカードも大判で出ていて額縁に入れて飾りたくなりますね。サラ・ベルナールのポスターとかも

チェコ時代の作品もスラヴ系の衣装と一緒に展示されてたんだけど、それまでの優しそうな女性らしい表情とは違う、民族衣装を着た武骨で力強い女性の姿も印
象的だった。スメタナの「我が祖国」が流れる中で見る「スラヴ抒情詩」(スラヴ民族の歴史を綴った連作)、相当力入れてたんだろうなぁ

今パンフ見て気付いたんだけど「夢想」にトリムマークが付いてる。いつから付けるようになったんだろう?ところで、今回の展示には展示作品の目録がないような気がしたんだけど貰い忘れちゃったのかな。それとも最初からなかったんだっけ?

お客さんも(ロリータ系の)若い女の子が多くて、なんでかなと思ったらイノセントワールドっていうブランドとコラボしてたのもあったみたい。グッズも全体
的に女の子向け(そりゃそうだよ、ミュシャだし)な印象でした。展示の最初にミュシャの肖像画見て、男性と知って驚いた人もきっといる
Bunkamuraザ・ミュージアム「ルーベンス 栄光のアントワープ工房と原点のイタリア」展に行ってきた。展覧会のタイトルにもあるように工房に焦点を当てた展示だったように思える。工房作品とか、専門画家とのコラボ、指導した版画作品の展示が多かったです

工房でルーベンス風の画風を確立するための「9つの頭部」というエングレーヴィングの作品があったんだけど、その中の眠る子供の頭部があちこちの作品に登
場していた。おおもとが「眠る二人の子供」の左側の子供で、パンフレットの表紙の作品である「聖母子と聖エリザベツ、幼い洗礼者ヨハネ」にもいる

あとはフランダースの犬でネロが見たがってた「キリスト降架」(の版画)ね。ルーベンス自身が版画の指導してたらしくとても精巧でした(版画だから左右反
転だけど)。構図もやはり素晴らしい。「キリスト昇架」も見たかった。この版画作品が世に出回ったおかげで「キリスト降架」が有名になったらしい

あとはフランダースの犬でネロが見たがってた「キリスト降架」(の版画)ね。ルーベンス自身が版画の指導してたらしくとても精巧でした(版画だから左右反
転だけど)。構図もやはり素晴らしい。「キリスト昇架」も見たかった。この版画作品が世に出回ったおかげで「キリスト降架」が有名になったらしい

ルーベンスの工房は「黄金の工房」とも呼ばれ、膨大な注文があったらしい。注文に応えつつクオリティを落とさないよう仕上げはルーベンス自身が手掛ける。
こういう会社あるよね。なんか作品を捌いてる感があって、想像すると超忙しそうでスキルは上がりそうだけど、自分だったら勤めたくないな

それと個人的には専門画家達との共同制作作品が楽しかったな。当時は例えば人物はルーベンスが仕上げて背景はブリューゲルが仕上げるとか分業してたりして
たんだって。ブリューゲル(父)通称花のブリューゲルの花瓶の花は、こないだの「チューリップバブル」を読んでから一層好きになったなぁ

21_21 DESIGN
SIGHT「デザインあ」展に行ってきた。初めて行ったんだけど東京ミッドタウンの中にありました。場所がちょっとわかりにくかった…Eテレで放送中の番
組「デザインあ」を展覧会と言う形に発展させた企画。夜遅くまで開館しているのと値段が安いのでカップルと家族多し

番組を知ってる人からしたらデザインあの世界観が広がってて楽しかった。参加型の展覧会という事もあって写真撮り放題。テレビでおなじみの「解散」シリー
ズとか。特にお寿司が良かったね!超巨大まぐろの握りとか極小いくら軍艦とか、写真に撮る時に比較するものと一緒に撮れば良かったと後悔

こういう参加型の展示は実際見るのが一番わかりやすいな。モノ・オト映像のコーナーかな?部屋がいろんな色に変わって、その色のモノを光で示す展示。大人
から子供まで楽しめる展示だと思う。実際家族連れが多かったし、体験や遊ぶ展示が多かったのもデザインやアートに触れる機会としていいと思う
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