ヴィレの個人用呟き備忘録。美術や読書なんかを中心にまとめるよ。
読むのならあまり信用しないで、気になったら自分で調べた方が良いよ。
飽き性だからいきなりやめるかも
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電子書籍、福沢諭吉「学問のすすめ」読了。福沢先生が勉めて俗語を用い文章を読みやすくしてくれたりと色々やってくれたみたいですが、無学な僕には「~な り」「~なり」の文章がやはり大変でした。日本語は語尾の意味次第で意味が変わるので迂闊に判断しちゃまずいしね。現代語訳版は青空文庫にないの
冒頭の一文を知っているというのは本を読む上でテンションが上がる一要素だと思っている。「平家物語」とか「竹取物語」とか暗誦させられたものだとしても それは同じだと思う。今回も「「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言えり」で若干テンション上がる(後に文体で挫折しかけるが)
読む前の印象はとにかく勉強しろと言っている本だと思ってたのだけど、それに限らず(もちろんそう言ってるけど)政府や道徳等多岐に渡っている(ここまで書いてそりゃ学問は多岐に渡るもんだしなと思った)。明治の事はよく知らないが、現代でも通じる事は一杯あると思う
「政府には米もなく金もなきゆえ、百姓・町人より年貢・運上を出だして政府の勝手方を賄わんと、双方一致のうえ相談を取り極めたり。これすなわち政府と人 民との約束なり。ゆえに百姓・町人は年貢・運上を出だして固く国法を守れば、その職分を尽くしたりと言うべし。政府は年貢・運上を取りて正しくその使い払いを立て人民を保護すれば、その職分を尽くしたりと言うべし。双方すでにその職分を尽くして約束を違うることなきうえは、さらになんらの申し分もあるべからず、おのおのその権理通義を逞しゅうして少しも妨げをなすの理なし」とても御尤もな事なのだが、その約束事を破り続ける政府もあるし、その政府の下で育まれる国民もいる
「国とは人の集まりたるものにて、日本国は日本人の集まりたるものなり、英国は英国人の集まりたるものなり」とか「日本にはただ政府ありていまだ国民あらずと言うも可なり」とか、この辺りも色々、現代の政治家はわかっているのだろうか。そして国民はきちんと国民としての行動をとっているのかどうか
一番「あれ」だったのは「愚民の上に苛き政府あれば、良民の上には良き政府あるの理なり。ゆえに今わが日本国においてもこの人民ありてこの政治あるなり」 でした。現代日本にとっては最高の皮肉である。こんな政府にしてしまったのも我々のせいかもしれない。でも正直最近かなり独裁気味だと思うんだけどなぁ
引用ばかりになってしまうが「学問のすすめ」は「人にして人を毛嫌いするなかれ」という一文で締め括られている。最終的に学問とは人とのコミュニケーショ ンに通じる。人によってポジティブに捉えるかネガティブに捉えるかがわかれる言葉だと思うが、ポジティブに捉えたいところである
冒頭の一文を知っているというのは本を読む上でテンションが上がる一要素だと思っている。「平家物語」とか「竹取物語」とか暗誦させられたものだとしても それは同じだと思う。今回も「「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言えり」で若干テンション上がる(後に文体で挫折しかけるが)
読む前の印象はとにかく勉強しろと言っている本だと思ってたのだけど、それに限らず(もちろんそう言ってるけど)政府や道徳等多岐に渡っている(ここまで書いてそりゃ学問は多岐に渡るもんだしなと思った)。明治の事はよく知らないが、現代でも通じる事は一杯あると思う
「政府には米もなく金もなきゆえ、百姓・町人より年貢・運上を出だして政府の勝手方を賄わんと、双方一致のうえ相談を取り極めたり。これすなわち政府と人 民との約束なり。ゆえに百姓・町人は年貢・運上を出だして固く国法を守れば、その職分を尽くしたりと言うべし。政府は年貢・運上を取りて正しくその使い払いを立て人民を保護すれば、その職分を尽くしたりと言うべし。双方すでにその職分を尽くして約束を違うることなきうえは、さらになんらの申し分もあるべからず、おのおのその権理通義を逞しゅうして少しも妨げをなすの理なし」とても御尤もな事なのだが、その約束事を破り続ける政府もあるし、その政府の下で育まれる国民もいる
「国とは人の集まりたるものにて、日本国は日本人の集まりたるものなり、英国は英国人の集まりたるものなり」とか「日本にはただ政府ありていまだ国民あらずと言うも可なり」とか、この辺りも色々、現代の政治家はわかっているのだろうか。そして国民はきちんと国民としての行動をとっているのかどうか
一番「あれ」だったのは「愚民の上に苛き政府あれば、良民の上には良き政府あるの理なり。ゆえに今わが日本国においてもこの人民ありてこの政治あるなり」 でした。現代日本にとっては最高の皮肉である。こんな政府にしてしまったのも我々のせいかもしれない。でも正直最近かなり独裁気味だと思うんだけどなぁ
引用ばかりになってしまうが「学問のすすめ」は「人にして人を毛嫌いするなかれ」という一文で締め括られている。最終的に学問とは人とのコミュニケーショ ンに通じる。人によってポジティブに捉えるかネガティブに捉えるかがわかれる言葉だと思うが、ポジティブに捉えたいところである
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新潮文庫、ヘルマン・ヘッセ「デミアン」読了。不思議な少年繋がりで選んでみた。映画の「オーメン」に出てくる悪魔の子の名前はダミアン(Damien)だけど、こ れはデミアン(Demian)、ただaとeを入れ替えただけなんだけど、読んでると関係性がちょっとだけ見えてくるような気もしなくはない
主人公であるシンクレール少年が不良少年フランツに目を付けられてしまい、カツアゲされたりで困ってたんだけど、ある日街にやってきた不思議な少年デミアンによって救われる。のが序盤の物語なんだけど…こう書くとドラえもんみたいだわ
デミアンは主人公にカインとアベルの話をするが、彼は普通とは全然違った解釈をしていた。「カインは気高い人間で、アベルが臆病者だなんて!それは不合理で、神をけがすものであり、だいそれたことだった。そうだとすれば、神はどこにいるのか」とシンクレール君が言ってる。これが後々までも影響を落とす事になる
神話において年長者はだいたい悪者扱いされるので、デミアンの解釈は立場上嬉しくもあるのだが、それは置いておいて。ここで関係してくるのがグノーシス派 云々という事だが、僕はグノーシスについてはキリスト教から異端視されてた位しかわからぬので、その辺詳しい人ならもっと面白いだろうね
調べた所、フリーメイソンがグノーシス主義で、その結社を作ったのがシンクレア(シンクレール)一族という事みたい。さらにグノーシス主義の中にカイン派 というのがあって、聖書の悪者を尊敬する一派があるとの事。そして、デミアンの名はデーモン(Demon)が由来してるとか何とか
そうなるとデーモン→デミアン→ダミアンという流れができるのかな。カイン一族は殺されないように額にしるしがついてるんだけど(創世記4-15)、デミアンはこれを「表彰」と表現している。ダミアンの頭に666がついてるのもそのせいでしょうか
だがそうなるとフランツ君がカツアゲする時に、シンクレールがお金の代わりに本やコンパスをあげると言った時、フランツ君の「コンパスなんかなんだい!」という台詞が引っ掛かるな。フリーメイソンのシンボルってコンパスみたいだし。考えたとこでわからんけどな
話題がずれまくってるが、青春小説として楽しめるのは序盤だと思う。個人的にも後半部よりも最初の方が好き。後半はデミアン母であるエヴァ夫人が登場する が、母は別にいらないんじゃないかと思ってしまった。カイン一族の母だから登場させたのかな。ユング心理学とも関係してるらしいが、まぁ良いや
最初から終わりまで警句めいたフレーズが一杯あるので、心に刻みたい名言が多い本でした。真の自己を求めていく過程、自分探しの旅みたいな。そういや、終 章が「終わりの始まり」っていう名が付いてるんだけど、このフレーズはここ由来なのかな?チャーチルの演説(1942)より早い(1919)よ

岩波文庫、マーク・トウェイン「不思議な少年」読了。こないだ読んだ「人間とは何か」の訳者が合わせて一本みたいなものだから読めって事で。セールで安売りしてたので。トウェインの未完成の絶筆作品。だが、どうやらバージョンが色々あるようで、岩波で揃った形になったが、これはちょっとつぎはぎバージョン
オーストリアの田舎に少年三人組がいたんだけど、ある日題名通り「不思議な少年」が現れる。美少年、自称天使、名前はサタン。この子がまぁ色々とアレな感 じの子で、罪悪感がないというか善悪の区別がないというか。でも口が達者で色々と不思議な事ができる故に少年三人組はすっかり魅了されてしまう
「人間とは何か」では対話形式でペシミズムを表現したが、今回はそれを物語形式で表現した、との事。「人間とは何か」で老人がそこまでうじうじしてた感じ がなかったように、サタン君が結構飄々とやらかすので、やっぱりペシミズムっぽさはそこまで感じなかったな。やっぱ根は明るい人なんだよ、多分
「この人間ってやつは、いわば苦痛の機械と、幸福の機械とを一つに組み合わせたようなものなんだな」とサタン君が言ってたが、本作でもやはり人間機械論の一片が垣間見える。そしてラストで置いてかれた感があるのだが、それはつぎはぎ版であるが故、違う原稿のラストがきてるとか何とか
角川から「不思議な少年 第44号」という本も出てるのだが、そっちの方が良いのかな、話全然別物なのだが。一応有名なのは岩波のらしい。今回は「人間とは何か」をより深める形で読んだけど、予習で「人間とは何か」か、復習で「人間とは何か」かどっちでも良さげです
La Biblioteca di Babeleシリーズ第27巻、ラドヤード・キプリング「祈願の御堂」読了。ボルヘスがこのシリーズで度々キプリング、キプリングって言ってたけど、ようやくそこまで辿りついた。「ジャングル・ブック」の人なんだって
表題他「サーヒブの戦争」「塹壕のマドンナ」「アラーの目」「園丁」の5編収録。正直手強かった。今までのバベルシリーズで一番手強いんじゃないかってい う位、話がわからない、だが最後で何かが起きたんだなっていうのはわかる。再三読み返さないとわからない…返却期限迫ってるんでそれは無理だが
自分の脳味噌が貧弱なせいかと思ったが、他の人のレビューや解説にもそんなような事書いてあるので少し安心している。とりあえず一読しての感想は読んでい て疲れました。正直一読での理解は無理、いや無茶。料理に隠し味が入ってると教えられても何だかわからない状況みたいな本
例えば電車の中での読書のためには向かない。読むのが速い人にも向かない。あと解説を読まないタイプの人にも向かない。というかもっと長い解説ついてないとわからぬ、バベルの解説は短いんだな。覚悟して読んだ方が良いんだろうな、とりあえず僕は一読でお腹一杯でした
表題他「サーヒブの戦争」「塹壕のマドンナ」「アラーの目」「園丁」の5編収録。正直手強かった。今までのバベルシリーズで一番手強いんじゃないかってい う位、話がわからない、だが最後で何かが起きたんだなっていうのはわかる。再三読み返さないとわからない…返却期限迫ってるんでそれは無理だが
自分の脳味噌が貧弱なせいかと思ったが、他の人のレビューや解説にもそんなような事書いてあるので少し安心している。とりあえず一読しての感想は読んでい て疲れました。正直一読での理解は無理、いや無茶。料理に隠し味が入ってると教えられても何だかわからない状況みたいな本
例えば電車の中での読書のためには向かない。読むのが速い人にも向かない。あと解説を読まないタイプの人にも向かない。というかもっと長い解説ついてないとわからぬ、バベルの解説は短いんだな。覚悟して読んだ方が良いんだろうな、とりあえず僕は一読でお腹一杯でした

岩波文庫、マーク・トウェイン「人間とは何か」読了。トム・ソーヤーやハックルベリー・フィンで有名なトウェインの晩年の作品。厭世的な老人とそんな事ないって言う 青年の対話形式で書かれたエッセイ。とてもじゃないけど、同じ作者が書いたように思えない、かもしれない(読んだ事無いから知らん)
「人間が全く環境に支配されながら自己中心の欲望で動く機械にすぎない」事を論証する(表紙より)と書いてある通り、人間機械論を展開させていく。この頃 のトウェインは莫大な借財、長女の死、末娘のてんかん、妻の重病と悪い事続きで、参りに参り、厭世的になってしまったらしい
人間の行動は自分自身の安心感、心の慰めを求めるという以外には絶対にありえない。全ては自己満足、自己陶酔の現われであり、自己犠牲などありえない。と いう結論は最初の方で言われるので、後の方は青年の反論に老人が答えていく。愛や優しさも全ては自己満足なのである、極論だが否定出来ぬ
だいたいの人って悲観的か楽観的かの2種類に分けられると思うんだけど、その立場によって読了後の感想が変わるかも。僕は悲観的なので諦観という意味で安 心も覚えた、熱血漢だと落ち込むかも。対話形式と言う事もあって、作者の中の悲観主義と楽観主義が葛藤しているようにも思えるんだ
序盤で「一切のものには限界がある――鉄鉱石を黄金にするまでの教育は不可能」という文がある。これは、金属が金や錫、銅、鉛とあるように、人間も「本性、遺伝性、訓練、環境といった点で限界がある」という事、要するに持って生まれたものは変えられない訳で…
なんとなく若い時の自分に向けて、老齢になったトウェインが語っているような内容にも思える。個人的にこのエッセイはトウェイン自身が自分を慰める(自己 満足の)ために書いたものであるような感じがする。悲観主義の向こうに見える楽観主義というか。諦観って絶望的だけどある意味安寧だと思う
そもそもトウェインは楽観主義だったんでなかろうか。わからぬが。訳者が「不思議な少年」も読めと言っているので、また興味があった時に
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